12月議会 一般質問

2018年5月8日

水道および地下水の諸問題について
 水道事業が東京都に完全一元化され、小平市に水道の担当部署がなくなって1年半が経ちました。水道はもう市には関係ないとするのではなく、小平市民の飲み水を供給しているのですから、東京都との間で、災害時の協力関係はもちろん、平常時においても連絡体制をとる必要があると思います。というのは、水道用の地下水揚水量が極端に減ったときも東京都から市への連絡がなく、良質な地下水を余っている川の水に切り替えてしまうのではないかと心配しているからです。普段の情報取得や意見交換の体制、震災時の水の供給や震災対策用井戸など、わたしたちが使う水をめぐる問題について質問しました。

景観・まちづくりとコミュニティ
 景観は、まちづくりを考えるきっかけになりやすい視点です。以前にも景観法を取り上げ、そのときは景観行政団体に名乗りを上げるよう求めました。今回は、「合意形成」と「景観地区」指定について質問しました。
地域で合意して景観を守るというところから、話し合いをしなければ合意に至らないので、住民のコミュニケーションが必要となり、コミュニティ形成のひとつのテーマにもなり得ると思います。「住民団体」系の人と「市民活動団体」系の人では言葉が通じないことがありますが、残したい景観を選ぶという点では共感し合意することは可能だと思いますし、少なくとも話し合うことはできます。そこが「合意形成」の出発点なので、景観をテーマに話し合う場面を提案しました。「景観地区」指定については、景観と調和しないことを理由に建築計画を不認定にした兵庫県芦屋市の例を挙げ、用途地域や建築基準法を超えて自治体がコントロールできる手法があることを示しました。
まちづくり条例が施行され、これから市民によるまちづくり活動の活発化が期待されます。市は、市民発意の活動をサポートし合意形成を図って街並みを守るという強い決意が必要だと思います。

<芦屋市の例>
兵庫県芦屋市は、有名な関西の高級住宅地。かねてから景観施策を実施してきた。
景観行政団体にはなっていないが、市全域を景観地区に指定した。そして、今年2月、5階建てのマンション計画が周辺の戸建て住宅地の景観と調和しないことを理由に不認定の処分を行った。場所は芦屋駅から徒歩10分ほどの住宅地で、まわりは2階建ての戸建て住宅が並ぶところで、超高級というところではないそうだ。用途地域は第一種中高層住居専用地域で、高さ制限15m、建ぺい率60%、容積率200%というところ。そこに計画は、敷地面積1173㎡のところに5階建て23戸の分譲マンションを建てようとした。計画の建ぺい率は59.9%、容積率199.9%で高さ14.45m、建物の幅が40m。
建物の大きさとしては、それほど大きなものではない。これまでの都市計画や建築の手続きからすれば建ってしまうものだ。事業者は、この計画案について市との景観協議を行って認定申請をした。そして、不認定という結果が出た。景観法に基づく不認定は全国で初めてで注目された。認定証の交付を受けなければ工事に着手することができないので、この計画はストップになる。芦屋市の景観地区の基準は言葉で表現されていて、今回の計画のような大規模建築物(この地域では高さ10m超え、延床面積500㎡超え)については「位置・規模」として
1.芦屋の景観を特徴づける山・海などへの眺めを損ねない配置、規模及び形態とすること。
2.現存する景観資源を可能な限り活かした配置、規模及び形態とすること。
3.周辺の景観と調和した建築スケールとし、通りや周辺との連続性を維持し、形成するような配置、規模及び形態とすること。
となっている。他にも「屋根・壁面」や色彩など基準が述べられている。認定審査は、5人の専門家による認定審査会が審査し、その結果を聞いて市長が決める。これまでの都市計画法や建築基準法に基づく規制だけではできなかった街並み保存がこのしくみを使ってできるようになることを示している。

 もちろん芦屋市では、これまでの景観施策の取り組みがベースにあり、地区計画も17か所と多くの場所で決定されています。市民も行政も積極的に景観を守っていこうという合意ができているということだと思うので、そういう点では小平市と違う点がかなりあります。でも、上記の例すなわち景観地区を都市計画決定することで、自治体が周囲と調和した建物であるかを判断してNOの答えも出せるというのは、小平市に住む人々にとっても希望の力になるのではないかと思います。