シンポジウム「八ッ場ダムはどうなるのか〜明日のために必要なこと」

2018年5月8日

 菅改造内閣で、国交大臣が政権交代後3人目になりました。前原大臣が「八ッ場ダム中止」を明言してから1年半、宙ぶらりんな状態でありながら周辺工事はどんどん進んでいます。政局に振り回され官僚に巻き返され機能不全に陥ってしまいそうな政治が、ずるずるとなし崩しにならないように、なんとか奮い立たせなければなりません。
 昨年11月21日(日)に東京大学弥生講堂で開催された八ッ場あしたの会主催のシンポジウムには、政治の迷走にイライラがつのる中で多くの人が集まりました。まず現地の今の状況について報告があり、代替地をはじめ脆弱な地質の問題、住民の生活や複雑な気持ちなどが語られました。そして、一足先に中止に向けて動き出している川辺川ダムの動きを聞いて八ッ場の明日を考えようと、川辺川ダム・五木村の現状を聞きました。報告によると、ダムを中止するために必要な手続きは進んでおらず、中止後の現地の生活を再建していくための準備もできていないということでした。五木村以外の関係自治体や県もダム中止の結論を出しているのに、中止に向けた動きが具体化していないことは驚きで、国交省のやる気のなさが見えます。今でも中止したくないと考えているようです。八ッ場の場合は、中止するための条件も整っておらず、宙ぶらりんが続けば地元の疲弊がさらに増します。シンポジウムの中では、現地の生活再建のために必要な法整備や支援プログラムについて提案がありました。川辺川ダムの報告をした寺嶋悠さんは「こんがらがったものを解きほぐしていけば変わってくる。問題の本質がわかって、地域と外との関係も変わってくる」と述べました。五木村は中止を受け入れていませんが、中止を念頭に反対運動団体との交流も始まっているそうです。そこに希望を見出し、八ッ場ダム中止と現地の生活再建に向けた活動の必要性をあらためて確認したシンポジウムでした。